もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
新型コロナウイルス感染症は、広島でも患者さんの発生が認められるようになりました。小児で重症化しやすいという報告はありませんが、引き続き感染予防のために手洗い、咳エチケットをお願いします。
【看護師より】
世界の国々(先進国も含めて)の人達は大人でも日本人より長く睡眠をとっている事をご存知ですか?実は睡眠時間は大人でも7〜8時間位は必要と言われています。(個人差はあります)

なぜ睡眠は大切なのでしょうか?
睡眠には、浅い眠り(レム睡眠)深い眠り(ノンレム睡眠)があります。レム睡眠中に脳は体の点検をし、ノンレム睡眠中に脳は休んでいます。
脳の成長にはどちらも大切です。子どもの睡眠の大切さについては先月のみどりまちキッズもご覧ください。(ホームページからご覧頂けます)

睡眠の時間帯はいつでもよいのでしょうか?
睡眠時間をしっかりと取ればいつ寝てもよいのではありません。できるだけ朝きちんと起きて夜は早く寝る事が大切です。

夜ふかし型の生活で起こるのはどんな問題でしょうか?
1.肥満になりやすい
遅寝で睡眠時間が減ると夕方に分泌が減るステロイドホルモンの分泌が減りにくくなるため、肥満になりやすくなります。

2.骨、筋肉、細胞が育ちにくくなる
寝ている間に分泌される成長ホルモンの分泌が減るため、成長に影響がでる事があります。
※成長ホルモンは、傷んだ組織を修復する役割もあります。

3.疲労しやすくなり、食欲や集中力が低下する
全身のリズムを統率する時計機能が混乱して自律神経が乱れ、活動全体が低下します。

4.イライラ感や、攻撃性が増強する
遅寝による眠気により活動量が低下し、セロトニン(脳内の微妙なバランスを維持する為に大事な物質)の分泌が減少し、感情のコントロールが困難になります。
※セロトニンは、リズミカルな筋肉運動により分泌が高められます。その為、日中にしっかり身体を動かす事が大切です。

5.老化やガン化が促進される
夜暗くなると出る抗酸化作用のあるメラトニンの分泌が減るため、老化やガン化が促進されます。
※メラトニンには他に性的な成熟の抑制作用もあり、1歳から5歳の時に多く分泌されます。

新型コロナウィルスの影響で学校が休校になり、生活リズムを保つのが難しいと思いますが、小学生までは、午後8時には就寝するように心掛けたいですね。

※参考文献
子どもの睡眠 神山潤著
赤ちゃん学で理解する乳児の発達と保育 第1巻
 日本あかちゃん学協会編集
 三池輝久・上野有理・小西行郎著 
【今月の土曜日午後担当医師】
4月4日・18日 木下
4月11日・25日 森

【病時保育室みどりキッズより】
春の陽気と共に、新年度が始まりましたね。先月は小麦粉粘土で盛り上がりました。いつもは食卓で使用する小麦粉が粘土に変わる様子を不思議そうに見つめる子や、期待に膨らんでいる姿の子等様々でした。出来上がった粘土は自分の好きな物や春をイメージして作ったり、型抜きをしたりと思い思いに楽しんでいましたよ。