もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
手足口病、溶連菌、アデノウイルスなどの感染症が流行しています。新型コロナウイルスもやや増加傾向なのが気になります。
【看護師より】
最近、各地で大雨や地震が頻繁に起こっており、日頃から災害への備えをしているご家庭も多いのではないでしょうか。今回は非常用持ち出し防災グッズの中でも、特に乳幼児の心身の特徴に合わせ備えておきたいグッズをいくつかご紹介したいと思います。

特徴:脱水になりやすい
⇒十分な水分を準備しましょう。
少なくとも3日分は必要です。

◎人工乳(ミルク):調乳不要でそのまま飲める液体ミルクがお勧めです。
もし粉ミルクを準備する場合は1回で使い切れる個包装の物にしましょう。哺乳瓶が洗えない場合に代用できる紙コップもあれば便利です。
※母乳育児の方も慣れない避難生活で母乳が出なくなる場合があるので準備しておきましょう。
◎水:消化不良をおこしにくい赤ちゃん専用の水やミネラル含有の少ない軟水を準備しましょう。

特徴:咀嚼・消化機能が未熟
お子さんの月齢や体質、好みにあった非常食を準備しましょう。
少なくとも3日分は必要です。

◎ベビーフード・レトルト食品:調理不要で食べ慣れたもの。
おやつ:好きなもの。カロリーの高いもの。
エネルギー源の他、心の癒しになります。
※アレルギーがある場合はアレルギー対応食

特徴:免疫や抵抗力が弱い
⇒なるべく皮膚や口腔を清潔にし感染予防をすることが大切です。
支援物資で衛生用品が届くまで1週間ほどかかるようです。できるだけ多く準備しましょう。

紙おむつ:お子さんのサイズ、使い慣れたもの
おしりふき液体はみがき・ごみ袋等

特徴:体調を崩しやすい
⇒災害時の乳幼児に多く見られる症状で「喘息・風邪・下痢・皮膚炎・湿疹」があるそうです。
普段治療されているお子さんにはその子に処方されている予防薬・緊急薬・治療薬を忘れずに入れておきましょう。解熱剤・外用剤・保湿剤・救急用品等もあれば役立ちます。

◎薬・体温計・マスク・冷えピタ・カイロ等
◎母子手帳・保険証のコピー・お薬手帳・過去の病気・アレルギー内容などのメモ等

特徴:気持ちや状況を言葉で伝える事が難しい
⇒不安や恐怖がうまく伝えられず精神的ストレスで身体症状が出ることもあり、心のケアが大切です。乳幼児には安心できるお気に入りのもの、少し大きい子には感情を自然に出せるものを準備しましょう。

◎おもちゃ・ぬいぐるみ・お気に入りのタオル等
◎お絵描き道具・カードゲーム・ボードゲーム等
⇒普段自分で名前が言える子も、災害のショックで言えなくなる場合があります。連絡先がわかるものを身につけられるようにしましょう。
◎お子さんの名前・年齢・家族の写真・連絡先等



災害の備えは「非常時の環境をどれだけ普段の環境に近づけられるか」が大事だそうです。防災グッズはなるべく普段使っているものを準備し、新しいものを入れる場合は時々使って慣れておきましょう。また、予防接種で免疫を付けておくことは乳幼児にとって大切な防災の備えになります。
接種可能な予防接種は早めに済ませましょう。
【受付より】
7月12日(金)・13日(土)は木下が終日不在です。

【今月の土曜日午後担当医師】
7月20日・27日 木下
7月6日・13日 森