もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
例年よりも早く4月からRSウイルス感染症が流行しています。インフルエンザや新型コロナウイルスはやっと少なくなりました。
【看護師より】
時々、お子さんの夜泣きで困っていると相談されることがあります。夜泣きで眠れないと、お子さんもご家族も辛いですよね。
「夜泣き」の原因には「眠り続ける力が弱い体質」「環境」等がありますが、生後6か月頃まではどの子も「眠り続ける力」が十分育っていません。そこで今回は「乳幼児の眠りを育てる12箇条」をご紹介したいと思います。

1.明暗(昼夜)のリズムをつける 月星太陽イラスト
日中は明るくにぎやかな環境にし、夜は静かな環境で過ごしましょう。

2.,眠る1時間前から強い光を避ける
強い光は眠りを妨げるため、部屋の照明は電球色または少し暗くし、TVや携帯等の電子機器はなるべく見せないようにしましょう。

3.入浴は就寝1時間前には済ませる
入浴後1時間頃に体温が下がり眠くなるため、19時頃までに入れましょう。

4.規則的な生活をする
朝は太陽の光を取り入れ7時頃までに起こすと体内時計が整い、夜自然に眠くなります。
就寝・起床・入浴・食事の時間を決め、予定通りにいかない場合は1時間以内にできるようにしましょう。

5.日中にしっかり遊ばせる
日中の活動で脳内の睡眠を促す物質が溜り、一定量に達すると眠りに入ることができます。

6.夜中空腹にさせない
乳幼児の体は「眠る」より「食べる」を優先するしくみになっています。夕食または寝る前の授乳をしっかりさせるようにしましょう。

赤ちゃんとお母さんのイラスト 7.不安・緊張の少ない生活環境にする
毎日同じような生活にし、変化は少しずつにしましょう。お世話をする人も穏やかに過ごせるよう家族で協力できるといいですね。

8.寝るための専用スペースをつくる
寝室では遊ばせたりせず、必ず眠くなってから連れていくようにしましょう。

9.寝る環境を快適にする
室温は夏27度前後、冬は23度前後、湿度は50%にしましょう。
重くない寝具、暑すぎない衣服がお勧めです。

10.望ましい夜間睡眠時間を確保する
6か月〜6歳までは10〜11時位必要です。
4歳まではお昼寝もさせてあげましょう。
・6か月〜9カ月→3回(午前・昼・午後)
・10か月〜1歳2か月→2回(午前・午後)
・1歳3か月〜4歳→1回(午後)
※午後は15時頃までに終わらせましょう。

11.寝る前の決まり事を作る
おやすみの挨拶・絵本の読み聞かせ・子守歌等を習慣づけ、寝る時間がきたことを理解させましょう。添い寝授乳や抱っこ・散歩等は一人で寝付けなくなるためお勧めしません。

12.睡眠途中の目覚めで関わり過ぎない
すぐには抱っこをせず5分程度は様子を見ましょう。おむつ替えは短時間で済ませます。
参考「夜泣きが止まる本」著者:菊池 清

ほとんどの夜泣きは2歳頃までにおさまると言われています。この時期を乗り越えるのは大変ですが、お子さんの成長過程ととらえ、この12箇条をできる事から試してみてはいかがでしょうか。
【今月の土曜日午後担当医師】
5月11日25日 木下  
5月18日 森
5月24日(金) 木下は終日不在です。