もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
新型コロナウイルス感染症の他には、手足口病・ヘルパンギーナなどの夏かぜや、嘔吐下痢症などが流行している保育園・幼稚園があります。
【看護師より】
5月に入り段々と暑くなってきましたね。体が暑さに慣れていないこの時期は、急な気温や湿度の上昇に適応できず熱中症になる人が多くいます。夏には気をつけている方も多いとは思いますが、5月には見落としがちな熱中症についてお話します。

子どもの熱中症とは
人間の体は、気温の上昇に伴って体温が上がると汗をかいて体温を下げる仕組みになっています。
子どもは体温調節機能が未発達で、特に汗をかく機能が未熟です。さらに暑さへの抵抗力もありません。また背が低いのでより地面に近く照り返しもきついため熱中症になりやすいのです。

熱中症になりやすいのはこんな時
・晴天で日差しが強く感じられる時
・風がない時
・涼しい日が続いたあと急に気温が高くなった時
・曇天でも湿度が高くジメジメした気候の時

自分では予防できない
子どもは自分で体調の変化を伝えないことがあります。屋外で遊んでいると、楽しさに夢中になって、身体に異変が起きていても気づかないこともあります。異変がないか、周囲の大人が気にかけてあげる必要があります。

熱中症の予防                 
1.こまめな水分補給:本人が「のどが渇いた」と思った時には、もうすでにかなりの水分が失われています。のどが渇く前に少しずつ水分と塩分を補給させたり、水筒・ペットボトルを持ち歩かせるようにしましょう。
2.気温と体温に合わせて衣類を調節する:通気性の良い涼しい服を着せ、暑さに応じて脱ぎ着するようにしましょう。外出時には帽子をかぶると良いでしょう。
3.こまめに日陰・屋内で休憩する:子どもは照り返しの影響を大人より受ける事を留意しましょう
4.車内や屋内では適切なクーラーの使用を:特に車内はすぐに高温になるので適切にクーラーを使用してください。ただし、いつもクーラーのきいた部屋にいて汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。日頃から適度な運動を心掛けて、暑さに強い体を作りましょう。

熱中症の症状を疑うときは下記を参考にして下さい

  熱中症を疑う症状がある  
(めまい・失神・筋肉痛・大量の発汗・嘔気
嘔吐・倦怠感・高体温・意識障害・けいれん)
はい
  呼びかけに応える  
はい↓      ↓ いいえ
  涼しい場所へ移動し、服をゆるめ体を冷やす     涼しい場所へ移動し、服をゆるめ、すぐに救急車を呼ぶ  
 
  水分を自力で摂取できる   ――――――→ いいえ
はい↓  





  水分・塩分を補給する    
  症状の改善がある   ―→ いいえ
はい↓      ↓
  そのまま安静にして十分に休息をとり、回復したら帰宅しましょう     医療機関へ  
【今月の土曜日午後担当医師】
5月7日・14日・28日 森
5月21日 木下