もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
新型コロナウイルス感染症以外の感染症は、とても少ないです。
【看護師より】
3月から5〜11歳の新型コロナワクチン接種が始まりますね。お子さんにワクチン接種する事を悩む方は多いと思います。今回は日本小児科学会および、小児科医会、厚生労働省が述べていることを参考に、新型コロナワクチンの疑問についてお答えしたいと思います。

Q1、新型コロナワクチンは重症化を防ぐといわれていますが、もともと重症化しにくいといわれている子どもたちが接種する必要はあるのでしょうか?
A、重症化を防ぐのはもちろんですが、接種することにより発症の予防効果は少なからずあると報告されています。新しい変異株(オミクロン株)への有効性を示すデータとして、ワクチン接種2〜4週後は約60%発症予防効果があるといわれています。時間の経過とともに低下していきますが、特に基礎疾患のある患者は重症化リスクが増大するといわれているため、小児科学会では接種をお勧めしています。このことから、少しでも発症を予防し、発症しても重症化を防げるワクチンを接種することは意義があると思われます。

Q2、5〜11歳に接種するワクチンは今までのワクチンと違うのでしょうか?
A、ワクチンはファイザー社製です。従来のワクチンと比べ含有されるmRNA量が1/3の製剤で12歳以上のワクチンとは濃度や量が違います。

Q3、接種後の副反応が心配なのですが、どのような副反応がおきますか?
A、ワクチンを受けた後、数日以内に現れる症状は、注射した部分の痛みが一番多く、1回目は74%、2回目で71%でした。注射を受けたすぐ後よりも、受けた日の夜や次の日に痛みを感じる人が多いです。疲れた感じや発熱などは、1回目よりも2回目の後の方が多く現れ、38℃以上の発熱は1回目で2.5%、2回目で6.5%でしたワクチン接種後の症状はほとんどが軽症または中等症であり、1〜2日で治まる事が多いです。

Q4、若い男子ほど接種後に心筋炎を発症しやすいと聞きますが、子どもはどうでしょうか?
A、1回目よりも2回目のmRNAワクチン接種後に、高齢者よりも思春期や若年成人に、女性よりも男性に、より多くの事例が報告されています米国では、新型コロナワクチン接種後の心筋炎の報告率は、5〜11歳の男子の方が12〜17歳男子より低いデータが出ています。ワクチン接種後4日程度の間に胸の痛み・動機・息切れ・むくみなどの症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診してください。心筋炎と診断された場合、一般的には入院が必要となりますが、多くは軽症で安静によって自然回復します。

Q5、すでに新型コロナウイルス感染症になった場合ワクチン接種はどうすればよいですか?
A、一度感染しても株が変異すると再度感染する可能性がありますので、接種をお勧めします。
感染した方が、ワクチン接種を希望される場合はその治療内容や感染からの期間に関わらず、症状消失後4週間後からワクチン接種できます。ただ90日以内の再感染は稀であることから、すぐに接種しなくても大丈夫です。 
【受付より】
・新型コロナワクチンは当院でも接種できます。
・5〜11歳と12歳以上で予約枠が違いますので予約時ご注意下さい。
・母子手帳・保険証・接種券・問診票が必要です。
【今月の土曜日午後担当医師】
3月5日・19日 森
3月12日・26日 木下