もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
だんだん暑くなってきてマスク生活もつらくなってきましたね。昨年は感染症の予防対策が十分だったためか、夏かぜがほとんど流行しませんでした。引き続き感染対策をがんばりましょう。
【看護師より】
冬にインフルエンザが流行することはご存じだと思いますが夏に流行する感染症もあります。
今回は夏に流行する感染症についてお伝えしますね。

【手足口病】
名前の通り、手や足・口の中に小さな赤い発疹が出現します。膝やお尻にも発疹が出やすいです。乳幼児の間で流行し、以前に罹った事がある子でもまた罹る場合があります。熱は出ない場合もあります。手足の発疹は痛がりませんが、口の中が痛くて食べられなくなる事があります。治療をしなくても自然に治る場合がほとんどですが、熱や口の中の痛みがある時はその薬を処方しますので受診してください。口の中が痛い時はしみないものを与えましょう。熱いもの・塩味や酸味の強いもの・硬い物は控えましょう。熱のある間や口内炎がひどい時は保育園等休ませた方がいいかもしれません。熱が下がって元気になり、食事が十分摂取可能になれば登園して良いです。大人も罹る場合があります。子供に比べて症状が強くでることが多いです。

【ヘルパンギーナ】
乳幼児の間で流行する夏風邪の一種で、38〜40℃の熱が2〜3日続きます。喉の奥に小さな水ぶくれができて痛みを訴えます。ひどい時には水分も飲めなくなり、脱水症になることがあります。口の中が痛い時は噛まずに飲み込めるものがおすすめです。プリン、ゼリー・アイスクリーム、冷めたおじや、とうふ、冷めたグラタンなどが良いでしょう。水分はしっかり取るようにしましょう。オレンジジュースなど酸っぱい物はしみます。牛乳や麦茶、味噌汁、冷めたスープなどが良いでしょう。

【アデノウイルス感染症】

39〜40℃の高熱が4〜5日続き、目が赤くなる事もあります。さらに頭痛・嘔気・腹痛・下痢を伴う事もあります。何日も高い熱が続くので不安になりますが、割と元気な事が多いです。抗生剤を含めて特効薬はないので、解熱剤を効果的に使用しましょう。解熱し24時間以上たてば登園しても良いです。治癒証明書が必要な保育園もあるので確認しておきましょう。

【とびひ(伝染性膿痂疹)】
すり傷や虫さされ、あせも、湿疹などに化膿菌が入り込んで水ぶくれができます。これを掻きこわした手で他の場所を掻くとそこにまた水ぶくれが「とびひ」します。抗生剤を内服し体の中から化膿菌をやっつけます。抗生剤は最後まで内服してください。また、同時に抗菌薬の入った軟膏を塗ります。毎日2〜3回塗って下さい。とびひがガーゼで覆える場合は登園できますが、覆えない場合はお休みしましょう。

【あせも】
夏に流行する感染症ではないですが、夏に多い皮膚の病気としてあせもがあります。
汗の出口が塞がれて炎症が起こったもので、額や首の周り、胸や背中など汗の出やすい所に多く見られます。汗をかきっぱなしにせず、汗をかいたらこまめに着替えたりお風呂やシャワーで汗を流しましょう。汗を吸いやすい肌着を着たり、クーラーや扇風機を使い部屋を涼しくしておくといいかもしれません。
【受付より】
8月1日は当番医です。
【今月の土曜日午後担当医師】
7月10日・24日 森
7月3日・17日・31日 木下