もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【医師より】
ずいぶん寒くなってきましたが、インフルエンザの流行はまだ認められません。ウイルス性の胃腸炎が流行している保育園があります。引き続き感染予防を継続してください。
【看護師より】
子どもの食物の誤嚥・窒息について
小児の誤嚥は子どもの命を奪う事もありますが、実際どのくらい起こっているのでしょうか?

厚生労働省の人口動態調査によると平成27年〜令和元年におきた14歳以下の誤嚥(胃内容物、食物、その他の物体の誤嚥)による窒息事故の件数は250件です。その内126件は0歳児、81件は1〜4歳児となっています。この中には摂食・嚥下障害を伴う基礎疾患がある場合もありますが、基礎疾患がない場合も事故は起きています。

子どもの口には意外と大きい物も入り、4歳で直径4p程度の物が入ります。しかし、咽頭を通過できるのは直径1p前後の物までですので、それ以上に大きい物は咽頭に詰まる危険があります。また子どもは自分が口に入れている物が、誤嚥や窒息のリスクになる事を認知できませんので、周りの大人が危険性を察知し、誤嚥や窒息を未然に防ぐことが大切です。

上記の中で食物の誤嚥も29.2%あり、食事やおやつの際にも注意が必要です。誤嚥や窒息事故を起こしやすい食品について下記のような物があげられますので、参考にして下さい。
(平成19年度厚生労働科学研究補助研究事業の食品による窒息事故より)

こんにゃくゼリー、もち、豆(ピーナッツ、大豆、枝豆)ミニトマト、丸いアメ、りんご片、ぶどう、パン、団子、たくあん、棒状のセロリ、肉片、こんにゃく、ちくわ、ソーセージ、にんじん(生)、ポップコーン、せんべい

特に生後9カ月過ぎると手づかみ食べが始まり、口にたくさん入れすぎたり、噛まずに飲み込んだりして、パンやご飯、果物等でも誤嚥や窒息を起こす事があります。2歳以降になっても、まだ一口量をコントロールできていない場合もあるのでチェックが必要です。年齢によってりんごは一口サイズではなく薄切りにする、もやしや肉は小さく切る、麺類は柔らかめに茹でて長さを短くする等の工夫をしましょう。

特に好きな物は慌てて食べる事があるので、ゆっくり、しっかり咀嚼して食べるよう声掛けをして、早食いや丸飲みの癖がつかないようにしたいものです。また大きい、硬い等食品でも飲み込めないようものは無理に飲み込まず、口から出すように声掛けする事も大切です。楽しい食事や遊びの時間に悲しい事故が起こらないようにしたいですね。
【受付より】
新型コロナウイルスの感染が疑われる場合は、必ず来院前に電話して頂きますようお願いいたします。
薬の処方を希望される方は、午後2時から3時の予防接種と健診の時間は避けて頂きますようお願いします。
【今月の土曜日午後担当医師】
2月6日・20日 木下
2月13日・27日 森
【病時保育室みどりキッズより】
2021年が始まり、はや1か月が経ちました。
子どもたちはクリスマスにサンタさんからもらったおもちゃを持ってきて見せてくれたり、制作で雪だるまを作ったりと冬をしっかり楽しんでいる姿が見られました。新型コロナウイルスの感染拡大もあり気持ちが沈みがちですが、子ども達の笑顔のため、より一層感染防止に取り組んで保育をしていきたいです。