もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
4月に入り、保育所に通い始めてカゼに罹るお子さんが多く、普通のカゼでの受診が増えています。また、熱だけのカゼもあります。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)も多いです。熱が続くお子さんでは気管支炎になるヒトメタニューモウイルス感染症やRSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある) のこともあります。溶連菌性咽頭炎、水痘、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)、りんご病は多くはありませんが見られています。おたふくかぜ、マイコプラズマ感染症、百日咳、麻疹、風疹は見ていません。
【看護師より】
今年、風疹の流行拡大の恐れあり
関東地方で平成23年頃から今年にかけて、風疹の流行が報告されています。国立感染症研究所の報告によると、今年は3月までに風疹に罹った人は全国で累計1033人、広島では16人です。今後流行が拡大する可能性があり注意が必要です。

風疹はどのような病気?
風疹ウィルスによって引き起こされる発疹性感染症です。感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。風疹の免疫がない集団において、1人の風疹患者から5〜7人にうつす強い感染力を持ちます。感染すると約2〜3週間後に発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。症状は子どもでは比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が2千人〜5千人に1人位の割合で発生する事があります。風疹感染でもっとも問題なのは、胎児が罹る先天性風疹症候群です。

先天性風疹症候群とは?
風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週までの女性が風疹に感染すると、眼や心臓、耳等に障害を持つ子どもが出生する事があります。
平成24年10月〜平成26年10月には先天性風疹症候群の患者が45人報告されています。また今年に入り5年ぶりに1人報告されています。

風疹を予防するには?
予防接種が最も有効な予防方法です。
この度、予防接種法施行令が一部改正となり、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性を対象に風疹の抗体検査及び予防接種を行う事になりました。(平成31年4月より3年間の予定)もし、身近な40代〜50代の男性に風疹の抗体検査と予防接種のクーポンが届いたら、ぜひ活用してもらうようにすすめて下さい。
当院でも、検査や抗体のない場合の予防接種を受けて頂く事ができます。また上記の対象外の方も風疹の抗体のない方は予防接種を受ける事をお勧めします。

風疹の予防接種をうけて、未来の赤ちゃんを先天性風疹症候群から守りましょう!
【受付より】
ゴールデンウイークは、下記以外は暦通り休診となります。
5月4日(土) 当番医 9時〜18時
【5月の予定】
土曜日午後担当医師
5月11日 森 
5月18日・25日 木下
 
【病時保育室みどりキッズより】
4月は、ちょうちょ、いちごなど季節の製作や小麦粉粘土などで遊びました。盛り上がったのは片栗粉スライム!作る過程で感触を楽しむ子どもたち、初めはツンツンと片栗粉を触っていましたが、水を混ぜトロトロになると「触りた〜い」と両手でむぎゅ〜「肉球みたい」「きもちいい」と大胆に楽しみました。その後何色も絵の具を入れ色の変化を楽しみ、それぞれのスライムができあがりました。