もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
発熱での受診の半数以上は急に高熱が出る熱だけのいわゆる夏カゼで、その一部はヘルパンギーナや手足口病です。咳や鼻水のある普通のカゼももちろんあります。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)は少なくなりましたが続いています。RSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある)は、冬のカゼの1つなのですが、7月下旬から小流行しています。また、インフルエンザの受診がありました。溶連菌性咽頭炎、水痘、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱) はわずかに見られています。おたふくかぜ、気管支炎になるヒトメタニューモウイルス感染症、年齢の高いお子さんで熱と咳が続くマイコプラズマ感染症、百日咳、りんご病、麻疹、風疹は見ていません。
【看護師より】
おたふく風邪のワクチンは打った方がいいの?
おたふく風邪とは?
おたふく風邪はムンプスウイルスというウイルスの感染症です。

感染経路は咳やくしゃみなどによる飛沫感染や接触感染です。3歳から6歳で多くかかります。
潜伏期間が12日〜24日と長い為、いつどこで感染したのかわからないことも多くあります。

初期症状発熱と耳の下にある唾液腺が炎症を起こして腫れます。片方だけのこともあれば、両側とも腫れることもあります。その顔がお多福のお面に似ていることからおたふく風邪と呼ばれるようになったそうです。

合併症としては髄膜炎膵炎睾丸炎卵巣炎、大変問題となる難聴があります。
自然罹患した80人に1人が髄膜炎を発症しています。そして、おたふく風邪にかかった人の1000人に1人が難聴になっています。

日本耳鼻咽喉科学会の調査では、2015年からの2年間で、少なくとも359人がおたふく風邪で難聴になったと報告されています。そのうち15人は両耳に高度の難聴、290人は片耳の重度難聴です。おたふく風邪による難聴は、完治しなく後遺症となりやすいのです。有効な治療法はありませんが、予防接種があります。おたふく風邪ワクチンを打つタイミングは、初回は1歳を過ぎた時、2回目は小学校就学前の1年間に接種することが勧められています。

1歳の時は、1歳から打つ沢山の定期接種のワクチンと一緒に、小学校就学前は麻疹風疹混合ワクチンと一緒に同時接種することをお勧めしています。残念ながら、おたふく風邪ワクチンはまだ任意接種のため全額自己負担となります。
当院では、1回5400円です。
早く定期接種になるといいですね。
【受付より】
お盆休みの為13日(月)〜15日(水)は休診とさせていただきます。
学会出張の為、25日(土)は終日臨時休診とさせていただきます。
【8月の予定】
土曜日担当医師
8/4 木下  8/11祝日 8/18 森
 
【病時保育室みどりキッズより】
今年は例年になく暑い日々が続いています。
食欲も低下し体調を崩されるお子様も多いように思います。水分をまめに摂るとともに、たんぱく質・ビタミン類などをしっかり摂るようにしましょう。
☆レバー・枝豆・パプリカ・夏野菜(なす,トマト,オクラ,きゅうりなど)
☆ジュースなど糖分を多く含んだ飲み物の摂り
過ぎに注意しましょう。お茶、湯冷まし(水)を飲みましょう。