もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
急に高熱が出て鼻水・咳症状に乏しい熱だけのカゼは続いています。咳や鼻水のある普通のカゼも同様にあります。冬の感染症であるRSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある)と年齢の高いお子さんで熱と咳が続くマイコプラズマ感染症が小流行中です(週に数例)。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)は多くはありませんがおられます。水痘、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)、溶連菌性咽頭炎はわずかです。おたふくかぜ、りんご病、百日咳、小さなお子さんで気管支炎になるヒトメタニューモウイルス感染症は8月下旬からみていません。麻疹、風疹はありません。9月は例年カゼの少ない時期です。
【看護師より】
カンピロバクター食中毒

カンピロバクター食中毒は我が国で最も多い代表的な細菌性食中毒です。季節を問わず多く発生しています。広島県食中毒発生件数主な原因食品は生あるいは加熱があまりなされていない鶏肉(タタキなど)、加熱不十分な鶏肉(バーべキュー、鳥鍋、焼き鳥など)あるいは鶏肉から調理過程の不備で二次汚染された食品などです。潜伏期間は1〜7日(平均2〜3日)で、他の食中毒菌と比較して長いのが特徴です。主な症状は、下痢(水様便、血便や粘液便)、腹痛、発熱(37.5〜39.5℃)です。2〜5日程度で回復します。治療としては便の細菌検査、抗菌薬の投与です。おうちでは、消化の良い食事、水分補給に心がけ、お腹を休ませてあげましょう。予防としては、生あるいは加熱不十分(中心部を75℃以上で1分間加熱する事!!)の鶏肉や内臓肉を食べるのは控えましょう。熱や乾燥に弱いので、調理器具は使用後によく洗浄し、熱湯消毒して乾燥させることが重要です。塩素系漂白剤での消毒も効果的です。また食肉からサラダなどへの二次汚染を防ぐために、生肉を扱う調理器具と調理後の料理を扱う器具は区別すること(例えば、焼肉などする時は生肉と焼けた肉を扱う箸やトングを別にする。生肉を扱った調理器具で生野菜を調理しない)、生肉を扱った後は手指を十分に洗浄することも重要です。冷蔵庫内で、生の食肉と他の食品との接触も避けましょう。裏面に記載している『家庭でできる食中毒予防の6つのポイント』を参考にしてみてください。
【9月の予定】
土曜日午後医師:9/3、17 木下 9/10,、24 森
休診医師:9/21(水) 木下
当番医:9/25(日)AM9〜PM6
休診:10/1(土)
(移転のため)
【病時保育室みどりキッズより】
新潟で開催された全国病児保育研究大会に参加しました。感染症のセミナーを受けたり、他県の保育士さんと話し合いをしたり、とても勉強になった2日間でした。保育室のアイデアなども展示されており、良いものは取り入れていきたいと思いました。
【お願い・お知らせ】
10月3日(月)より、当院は隣へ移転予定です。落ち着くまでは、ご迷惑をおかけすることになりますが、ご協力お願い致します。

10月よりB型肝炎の定期接種が開始になります。対象児は平成28年4月以降の出生児かつ、生後1歳に至るまでの間です。3回の接種が必要なので早めの予約、接種をお勧めします。