もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
インフルエンザは4月入っても患者さんがおられましたが、4月末にはほぼ見られなくなりました。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)は増えて続いています。突然の嘔吐で始まり、数時間から半日程度続き、次に下痢になり数日続きます。初期に短く発熱する子もいます。嘔吐期は湯さましやお茶を一口ずつ与えて下さい。下痢期にはお粥を中心に消化のよい食べ物をあげましょう。乳幼児期には年に2〜4回罹患しますので、家庭の養生が大切です。咳と鼻水のある普通のカゼはもちろん多いです。熱だけのカゼもみられています。溶連菌性咽頭炎、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)、RSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある)が少しおられます。おたふくかぜ、水痘、りんご病、小学生以上で熱と咳が続くマイコプラズマ感染症はまれですがおられます。麻疹、風疹は見ていません。
【看護師より】
日本脳炎

日本脳炎流行地域図昨年9月、千葉県の11か月の男児が、発熱、意識障害、脳性まひの症状があり、日本脳炎ウイルスが検出され、日本脳炎と診断されました。千葉県で日本脳炎が確認されたのは、1990年以来25年ぶり。最近の日本脳炎罹患状況をみると、熊本県で2006年に3歳児2009年に7歳児、高知県で2009年に1歳児、山口県で2010年に6歳児、2011年、沖縄県で1歳児、福岡県で10歳児、兵庫県で2013年に5歳児が報告されており、西日本に集中しています。小児科学会は、日本脳炎流行地域(左図参照)に渡航・滞在最近日本脳炎患者が発生した地域、ブタの脳炎抗体保有率が高い地域する小児、最近日本脳炎患者が発生した地域、ブタの脳炎抗体保有率が高い地域に居住する小児(右図参照)に対しては、生後6か月から日本脳炎ワクチンの接種を開始することを推奨すると発表しました。      
日本脳炎は、コガタアカイエカ(以下、蚊)によって媒介される日本脳炎ウイルス(以下、日脳ウイルス)により起こる感染症です。日脳ウイルスは、ブタの体内で増えます。日脳ウイルスを保有する蚊に刺されたブタを他の蚊が刺すことによって、その蚊は、日脳ウイルスを保有し次々に感染を広げることになります。(人〜人の感染はありません)不顕性感染(罹っても症状が出ない場合)が多く感染者の100人〜1,000人に1人が発症し、感染後1〜2週間して、発熱、倦怠感などの症状が現れます。けいれん、意識障害がみられる重症な脳炎は、感染者の1000人〜5,000人に1人くらい発生するといわれています。死亡率は20〜40%、40〜75%に後遺症が残るといわれている感染症です。日本脳炎を予防するにはワクチンしかありません。早めの接種をお勧めします。
【5月の予定】
土曜日:5/7、21 森  5/14、 28 木下
【お知らせ】
医院建築のためのお願い
この度、以前の駐車場の場所に、新しく医院を建設します。完成は9月末予定です。つきましては、工事期間中は、駐車場が医院前の3台分しかなくなります。よって、臨時駐車場を6台分設けましたのでご利用ください(案内図作成予定)。半年間ご不便をおかけして、申し訳ありません。なお、医院前の道路は駐車禁止区域です。通行の妨げになりますので、路上駐車は絶対にしないようお願い致します。