もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 咳や鼻水がある普通のカゼが一番多いですが、咳や鼻水がなく急に高い熱が出るカゼも多いです。夏カゼの一種と思われます。熱は過半数で一日程度ですが、3~4日の場合もあります。一部は咽喉に病変のあるヘルパンギーナです。夏カゼの手足口病も見るようになりました。一方、冬の病気の嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)も残っています。溶連菌性咽頭炎は小流行が続いています。水痘、おたふくかぜ、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)やヒトメタニューモウイルス感染症(ウイルス性気管支炎症状)、小学生以上で熱と咳が続くマイコプラズマ感染症はわずかです。麻疹、風疹、RSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある)、りんご病、百日咳は見ていません。
【看護師より】 テレビやビデオ、映像ゲーム漬けの弊害
 映像ものは、成長期の子ども達に必要な睡眠、外遊び時間、コミュニケーション時間を奪います。

1 発育期における害
 平日に6時間以上メディアに接触している子どもが小学生26%中学生24%います。(2004年度文科省委託事業「子どもとメディアに関する実態調査」)映像ゲームは、本を読み考え感じたりする時間(将来必ず本人のためになる!)自然と接する時間などが奪われます。また視力低下、イライラ、疲労感なども生じます。幼児期、学童期は外に出て色々な体験をさせてあげてください。

2 人とのコミュニケーションを不足させる
 「自分の気持ち」を言葉に出して伝えたり、「相手の気持ち」を聞いたり、推測するコミュニケーション力が育ちません。その結果、先に手が出たり、人との交わりが下手で孤独を感じる事になります。

3 家族の絆を損なう
 子どもと向き合って話せる時間が短いと、直球的な教育発言が多くなり、向き合うと喧嘩、最終的には子どもの考えがわからなくなります。

4 人間社会を歪んで理解させる恐れ
 現実の世界とゲームの世界を混同する子がいます。「生命が失われた後でも生き返ることがある」と思っている子どもが小学生41%、中学生38%存在します。(2004年度文科省の調査)

5 映像依存症をつくる
 取り上げると、叫び暴れ、言う事を聞きません。映像ものに心を奪われ依存症になっている証拠。

1) 6歳未満、特に3歳未満は映像ものを控える(脳神経の急速な発達期ですので体を使い、目と目を合わせたスキンシップが望まれます)
2) 食事中の映像ものを控えましょう。(一家団欒、一家の会話を大切に!家族の絆を築こう)
3) テレビ・ビデオの視聴時間:就学前の児童は1日30分以内、学童は1日1時間以内を目標。
(見たい番組とダラダラ見の番組を区別する)
4) ゲームの遊戯時間:視力が作られる8歳まで控える。その後も1回15分以内1日60分以内

一度習慣化したものを改善するのは、大変なことです。未然に防ぐ事をお奨めします!!
【7月の予定】
土曜日:7/5、12   森
      7/19、26  木下
休 診: 7/4(金)午前、7/5(土) 木下
      7/19(土)  森 
【病時保育室みどりキッズより】 
 6/22病児保育室の交流会で五日市の病児保育室『コアラ』に行きました。広島市内外の11施設の参加で施設の見学、悩みや工夫している事など話し合いました。今後に生かしていこうと思います。