もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 今夏は急に発熱する夏カゼが多ったですが、9月中旬からかなり減りました。39度くらいの熱が出ますが、咳や鼻水と云うカゼ症状はほとんどありません。熱は多くが半〜1日で下がります。少数では発熱が3〜4日続きます。夏カゼの1つの手足口病は、わずかになりました。幼児で熱が5〜6日続くウイルス性気管支炎が少ないながらあります。小・中学生では同じような症状でマイコプラズマ感染症がみられています。嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)やりんご病は極わずかになりました。水痘は小流行中の保育園があります。溶連菌感染症、おたふくかぜ、アデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱) はわずかです。百日咳と思われるお子さんがおられました。麻疹、風疹は見ていません。
【看護師より】 前向き子育てプログラム「トリプルP」について
 8月の全国小児科外来学会で「トリプルP」について勉強してきました。初めて聞く言葉とは思いますが、海外では推進されているプログラムです。対象は幼児から16歳までで、臨床心理学に基づき、問題行動の予防と改善をする事を目的としています。子育て真っ最中の親御さんにとっては、自分の子育て方法について悩まない日はないくらい日々壁にぶつかって落ち込んだり、葛藤をくり返していると思います。
 現代の子育ての特徴として、子供に過剰な期待をしてしまう傾向があり、知らず知らずのうちに、自分の子供とよその子供を比較する母親が増加しています。また、自分の名前がどこにもない(〇〇さんのママ、〇〇の奥さん)、子育てに自信がない、社会から責められるのは母親ということから、子育てに不安やイライラを抱えている人が多いそうです。
 問題行動の解決策としては、欲しい物は買い与えず、騒いだ時は「今は買ってあげられないけど、お誕生日、クリスマスの時を楽しみに待っててね」と言葉を肯定的に使います。指示の仕方としては、「オモチャを箱の中に入れておいてね」とわかりやすくより具体的に言ってあげます。
 その他、感情的にならず、問題が起きた時にクワイエットタイムを設ける(2分程度座らせる)事で、お互いが冷静になれるそうです。また、良質な時間の確保、キス・ハグ(30秒〜2・3分でOK)をしてあげましょう。子供を必要以上に怒ったり、子育てのイライラを最小限にできるように、トリプルPを活用してみて下さい。興味がある方は、http://www.triplep-japan.org/にアクセスしてみて下さい。
【受付より】 インフルエンザワクチンについて
 当院でも10月3日より接種開始しております。ワクチンに限りがありますので、早目の接種をお勧めいたします。
 ワクチン代金:1回目3300円 2回目2800円
【病時保育室みどりキッズより】 
  7月に開催された「第21回全国病児保育研究会」に参加しました。看護師・保育士は専門的知識・技術を向上させなければなりません。お母さん方へ、ちょっとお土産話。ストレスは何をしていても感じるそうです。「身体を動かし、寝る時間を充分に作り、食事のバランスに気をつける」のが大事です。難しいとは思いますが、お母さん達の笑顔が子供の笑顔を守る一番ですよね!