もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 10月中旬に気温が下がってから咳や鼻水のあるカゼが増えました。夏から多かった熱だけが1〜2日のカゼは減ってきています。乳児がかかると重症化することのあるRSウイルス気管支炎は少しずつ増えています。今月は更に増えると予想されます。マイコプラズマ気管支炎と思われる患者もおられます。溶連菌感染症も増えてきています。嘔吐下痢症も増え始めています。水痘、おたふくかぜ、アデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)は少しです。麻疹、風疹、りんご病は見ていません。
インフルエンザは、10月に佐伯区、安佐北区でみられましたが、当院ではまだみていません。10月の講演では、専門家の方が今年は12月から香港A型が流行しそうと予想されていました。早めのワクチン接種をお勧めします。

<インフルエンザワクチンについて>
 インフルエンザは主に飛まつ感染します。ウイルスが口や鼻の粘膜の細胞内で2〜3日増殖した後、血液中に出て体中に広がって発病します。インフルエンザワクチンを接種すると血液中に抗体(免疫)ができます。血液中に抗体があるので、ウイルスが口や鼻の粘膜に付着して増殖するのを防ぐ効果は乏しく、ウイルスが全身に広がった後に、抗体は効果を発揮します。インフルエンザワクチンは発症予防効果が少なく、重症化予防のワクチンです。
 実際、発病予防効果は大人の70〜90%、子どもでは30〜40%とされています。うがいやマスクもインフルエンザ予防効果がありますが、これらでは免疫はできません。免疫を作るのはワクチンだけです。インフルエンザは、発熱が持続することで体力が消耗し、重症化しますので、体力のない子どもでは接種しておくことが大切です。なお、子どものインフルエンザ脳症の予防に関しては、残念ながらワクチンの効果のデータは未だありません。

<ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頚癌ワクチンの補助>
 10月の閣議で接種補助が決まりました。国が1/2、市町が1/2を補助します。今後国会を通過し、市町の議会で予算が付けば、無料(一部負担金の可能性も有)で接種できます。朗報ですが、いつ議会を通過するか、補助開始が今年になるか来年からか、対象年齢など未だ不明です。
【インフルエンザワクチンの予約状況】
 連日ワクチン接種の予約が多く、日にちが希望日に取れず、お断りする状況が続いています。患者さんにはご迷惑をおかけしますが、早めに予約の方の確認をお願いします。
【受付より】 診察券の提示をお願いします
 インフルエンザの予防接種が連日多く、待ち時間も長くなり、患者さんにはご迷惑をおかけしています。また、同姓同名の患者さんも増えていますので、診察券の提示は必ずお願いします。
 待ち時間を解消する為にも、携帯予約システムがありますのでご利用をお勧めします。
【病時保育室みどりキッズより】 
 当保育室は異年齢保育です。年齢の高い子達は、エプロンの着脱等よく、小さな子のお世話をしてくれます。それはきっと家庭や保育園等でお母さんや保育士の行動を見ているからできるのでしょう。小さな子達もそれを嬉しい事と受け止めて、真似をしています。そんな子供達を見る度に自分達の動作も気をつけなければと思います。