もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 カゼは多くありません。一番多いのは咳や鼻水がなく熱だけの夏カゼです。発熱期間は半日〜5日ですが、ほとんどは1〜2日です。熱は39度くらい出ますが、一般状態がよい子が多く合併症もほとんどなく自然に治ります。同じく夏カゼであるヘルパンギーナや手足口病はほとんど見なくなっています。朝夕涼しくなった9月下旬からは咳と鼻水のあるいわゆるカゼが増え始めました。乳児がかかると重症化することのあるRSウイルス気管支炎が見られるようになりました。増えると予想されます。マイコプラズマ気管支炎と思われる患者もおられます。はっきりとした百日咳はほとんどおられません。嘔吐下痢症はわずかですが増え始めたようです。溶連菌感染症も寒くなれば増えると思われます。水痘、おたふくかぜ、アデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)、りんご病は少しです。麻疹、風疹は見てません。
【看護師より】 百日咳について
 百日咳は、1970年代後半に流行し、113名の死者を出しました。現在も一部の保育園で流行っていると聞いています。咳や鼻汁等による飛沫感染です。最初はかぜのような症状ではじまり、次第に症状が強くなり、顔を真っ赤にしてコンコンコンと連続的に咳き込むようになります。咳の後、ヒーというような笛を吹くような音が出ます。咳が続くと顔色が青くなり、死んでしまうのではないかしら?と思うほど苦しそうにします。熱は微熱程度です。診断は、最初からはわかりにくく、咳が続き、悪化してわかる場合がほとんどです。百日咳の抗体価はワクチンをしている場合は高くでます。
 治療は、抗生剤を内服しますが、完全に治るには2〜3ヶ月(百日咳というように百日すれば治ります)かかります。生後3ヶ月から三種混合のワクチン接種が有効であり、重症化を防ぐ事もできますので忘れずに接種しておきましょう。
 なってしまったら、状態を悪化させない事が大切です。咳の続く時はしんどいので、体を起こして背中をトントンと叩いたり、こまめに水分をあげ痰を出しやすくしてあげましょう。咳き込みがひどくなったり、息がしんどそうな時は再受診しましょう。乳児では、入院する事もあります。
【受付より】 インフルエンザワクチンについて
 10月1日よりインフルエンザワクチン接種を開始しました。例年、遅くに接種すると風邪とひいたりと有効に接種する事ができないお子さんも多いので10・11月のうちに接種しましょう。
一回目;3000円 二回目;2500円
【中国新聞に掲載予定】
 10月から週1回の予定で中国新聞に「子どもの病気のQ&A(仮)」が掲載されます。広島市の小児科の医師によるコラムなのでわかりやすいと思いますので、見てみて下さいね。
 そのイラストを担当しているのが、イラストレーターのさこももみさんです。先日医院に、ももみさんが来られました!穏やかで優しく笑顔の素敵な方でした。待合室にさこももみさんの絵本を置いていますので、読んでみて下さいね。
【病時保育室みどりキッズより】 
 先日、市の主催する研修会にスタッフ全員で参加してきました。「手作りおもちゃで遊ぼう」の実技があり、絵本を作って乳児に見せると興味を示してくれました。院内に置いてありますので手にとってみて下さい。お休みの日親子でオリジナル絵本を作って見られると楽しいと思います。