もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 インフルエンザは10月から急増し、11月半ばで増加は止まりましたが、減少傾向は未だみられていません。季節性インフルエンザウイルスは広島県・広島市のウイルス検査では検出されていません。乳児がかかると重症化することのあるRSウイルス気管支炎も少しみられています。普通のカゼもたくさんあります。嘔吐下痢症は軽い症状ですが毎日1〜2人受診されています。水痘とおたふくかぜはわずかに流行しています。

<新型インフルエンザ>
 広島市と県のウイルス検査では、7月以降、A陽性は全て新型インフルエンザですので、迅速検査A陽性は新型と考えられます。

<重症化> 
 子どもでの重症化のほとんどは、ウイルス性肺炎と脳症です。ウイルス性肺炎の症状は、呼吸困難、多呼吸・陥没呼吸、チアノーゼです。脳症の症状は、意識障害、意識低下、けいれん、異常行動です。この2つの病気は発熱と同時期に起こることが多いようです。発熱初期はこれらの症状に気を付けてお子さんを見てください。
当院から紹介した患者さんは入院して5〜7日で軽快退院をされています。

<症状>
 発熱すぐに上のような重症化の症状のない大多数の患者さんは、例年の季節性インフルエンザの症状と同等か軽い印象です。半数は発熱が2日程度です。新型インフルエンザに罹っても過度な心配をされず、普段のカゼと同様の療養をしましょう。

<治療薬:タミフル>
 タミフルはインフルエンザウイルスの増殖を抑制する薬で、ウイルスを殺す効果はありません。早期(発病後48時間以内)に内服を開始すると発熱期間が1〜2日短くなります。日本は世界のタミフルの約3/4を使用していますが、一般的にはインフルエンザはタミフルを使用しなくても約1週間程度で自然に治る病気です。

<新型インフルエンザワクチンの供給>
 現在製造が続いていて、大まかな出荷日は決まっていますが、我々の医療機関へ届く日程やワクチン数は、1〜2日前にならないと分からないため直前にならないと予約を受けられない状態が続いています。

<新型インフルエンザワクチンの効果>
 感染防止ではなく、重症化阻止ですので、ワクチン接種してもかかる可能性は大です。ワクチンに過大な期待はしないで、規則正しい生活、マスク、手洗いの実施を続けましょう。
【順番待ちについてのお願い】 
 患者さんが増え、待ち時間が多くなってきました。順番を取られて外出される方は、出る時と帰った時には必ずスタッフに声を掛けて下さい。また、自分の番号の3番前までには入室をお願いします。遅れた場合は先に次の方となります。
【病時保育室みどりキッズより】 
 この頃「ぬり絵」を楽しむお子さんが多くなりました。思うように色を塗ったり、お手本を見て同じように塗ったりと、個性でカラフルです。
が、何枚もできたらお部屋に飾ります。だから、保育室のトイレの扉は素敵なアートでいっぱいですよ!見に来て下さいね。