もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 新型インフルエンザが4月24日にメキシコで発生し、5月9日はカナダから成田へ帰国した高校生が新型インフルエンザに罹っていました。5月16日は神戸で、17日には大阪の高校で流行している事がわかり、たくさんの方が新型インフルエンザに罹りました。この間にこの新型インフルエンザの病気の強さは普段の季節性インフルンザ並みである事がわかりました。現在患者数は減少中で、このまま終息すればいいと思っています。過去の新型インフルエンザである1918年のスペイン風邪、1957年のアジア風邪、1968年の香港風邪では、全国民の約50%が最初の2年間に罹患し、これらの新型インフルエンザはその後季節性インフルエンザとして定着し毎冬流行するようになっています。今回も同様の経過になるかは不明ですが可能性は高いでしょう。
普通のインフルエンザは5月下旬でも少数ありました。普通の風邪も未だ多く、熱だけ1日の風邪もあります。嘔吐下痢も少なくなりましたが受診されています。水痘とおたふくかぜは流行している保育園・幼稚園があります。溶連菌感染症やアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)は少しです。りんご病は稀です。RSウイルス感染症、麻疹、風疹は見ていません。
【新型インフルエンザ対策のお願い】
 海外(メキシコ・アメリカ・カナダ)から帰国後7日以内、もしくは海外渡航歴はないものの、大阪・神戸での発生事例と結びつくような事情があり、急激な発熱、倦怠感、咳等、インフルエンザと同じような症状が出た場合、絶対に医療機関に受診しないで下さい!診断や治療が遅れ、感染が拡大する可能性があります。
まずは地域の保健センターに連絡して下さい。
南区の連絡先:広島市南保健センター
 TEL:250―4108(平日8時半〜17時15分)
 TEL:504−2622(24時間、夜間・休日)
【看護師より】 免疫力についてのお話
 連日、新型インフルエンザの話題が多いですが、自分の体を自分の力で守る事も大切です。
免疫とは、体を外敵(細菌、ウイルス等)から守る働きの事です。体には外敵をやっつけるT細胞、マクロファージ等の免疫細胞があります。中でもT細胞は免疫力に大きな影響を持っていて、胸腺という臓器で作られ、ウイルスを攻撃したりマクロファージを元気づけたりします。
 胸腺に充分な栄養がないと、元気のないT細胞が出来てしまい、外敵をやっつける事ができずにウイルスを野放しにしてしまいます。そして、風邪をひいてしまうわけです。胸腺の栄養素は、亜鉛・セレン、鉄等のミネラルです。食事では、ひじき、海藻、貝類等に含まれます。子供の健康を守るのも親の役目です。食生活を改善し、体の中から元気になって外敵から守ってあげましょう!
【受付より】 スタッフが変わります
 受付の鍵本さんが結婚退職し新しく山本さんが入りました。不慣れな点もあると思いますが、温かい目でみてあげて下さい。
【病時保育室みどりキッズより】 
 双子の子供さんのお話。「AちゃんとBちゃんはどちらがお姉さんなの?」と保育士が聞くと、Aちゃんが「私の方がお姉ちゃん、だってお腹の中でジャンケンして勝ったもん!」と言いました。お腹の中の記憶は5歳まであるそうです。子供に聞いてみるとおもしろいですね。