もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【新型インフルエンザについて】

Q:新型インフルエンザとは
 現在インフルエンザは、Aソ連型(H1N1)、A香港型(H3N2)、B型の3つが毎年流行しています。インフルエンザウイルスは変異しやすく少しずつ変異することで毎年流行しています。インフルエンザは動物にもあり、動物のインフルエンザウイルスが変異して人に感染するようになることがあります。この動物由来のインフルエンザは、人にとっては新しい型のインフルエンザなので大流行になります。これが、新型インフルエンザです。現在までに数十年に1回起こっています。

Q:鳥インフルエンザが新型インフルエンザになると言われていましたが。

 高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)が新型インフルエンザになると推測されて、その準備を進めていましたが、予想に反して鳥ではなく豚から新型インフルエンザ(H1N1亜型)が発生しました。この新型インフルエンザ(H1N1亜型)は鳥インフルエンザと比べて毒性が低いと考えられています。

Q:新型インフルエンザ(H1N1亜型)とソ連型(H1N1)は同じですか?

 同じH1N1型ですが、株が大きく異なっています。

Q:新型インフルエンザの症状は?

 通常のインフルエンザと同様の症状です。発熱、咳、のどの痛み、全身痛、頭痛、悪寒、倦怠感などです。成人は成長過程で何度もインフルエンザに罹っていますので、通常のインフルエンザで重症化することは稀ですが、新型インフルエンザは通常のインフルエンザより症状は強いと推測されます。

Q:可能性のある人はどうしたらいいですか?

 メキシコ・米国など新型インフルエンザの発生した国から帰国し、帰国後10日以内に発熱、倦怠感、咳など いわゆるインフルエンザ様症状が出た方は、地域の保健センターへ電話でご相談ください。受診が必要な方には電話で診療医療施設の紹介、受診方法をご案内します。
 感染の拡大防止のため、直接医療機関への受診はしないでください。

Q:予防法は?

 通常のインフルエンザは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出されたウイルスを吸入することによって感染します。そのため、外出後のうがいや手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控えることが重要です。また、十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとることも大切です。
 ★★咳エチケット★★
【今はやっている病気】
 インフルエンザは4月にとても減りましたが、B型の小流行が中学生で続いています。咳や鼻水の普通のカゼも少ないながら続いています。熱がなく咳だけの気管支炎症状の子もいます。咳や鼻水がなく1日熱のみカゼは日に数人受診されています。嘔吐下痢症は減っていますが、なお毎日受診があります。水痘とおたふくかぜは流行している保育園・幼稚園があります。溶連菌感染症やアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)は1日に1〜2人ですが少し増えました。RSウイルス感染症、りんご病、麻疹、風疹は見ていません。毎年ですが4月から保育園・幼稚園に入園し、毎週末に発熱するお子さんが幾人かおられます。もう少し暖かくなると発熱は減少するでしょう。