もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 春からの関東の大学での麻疹の流行は、4月末には広島にも及びました。5月末まで広島市内で20人以上の子どもの麻疹の発病がありました。そのほとんどは麻疹ワクチンをしていないお子さんでした。6月に麻疹はピークを越えたようです。咳や鼻水がなく熱だけのカゼのお子さんがたくさん受診されています。咽喉が赤くなったり、口内炎ができたり、発疹ができて、ヘルパンギーナや手足口病と考えられるお子さんもおられますが、大半ははっきり診断できない熱だけのカゼです。熱は39℃くらいの高熱ですが、1〜2日で下がります。インフルエンザが6月に4人おられました。6月のインフルエンザは初めての経験でした。嘔吐下痢症も未だ患者さんがおられます。水痘や高熱が続くアデノ感染症(目が赤くなればプール熱)は多くないものの見られています。リンゴ病や溶連菌感染症は少ないですがおられます。
【看護師より】  〜子どもの熱性けいれん 〜
 夏かぜ等で、高熱を出されて来院される子どもさんが多い中、熱性けいれんを起こす患者さんも多いです。4歳ぐらいまでのお子さんに多く、熱が上がる時に起こします。これは子供の脳がまだ未熟で、急に高熱が出ると脳がその興奮を抑えられない為に起こります。最初に見た時は、親御さんも驚いて、気が動転してしまうようです。子どもが手足ピクピクさせ、目が合わず、唇が真っ青になっていれば、驚くのも当たり前の事だと思います。熱性けいれんはだいたい10分以内におさまります。統計的に15〜25人に1人の割合で起こします。遺伝的な要素も大きいようです。
 処置としてはダイアップ坐薬という抗けいれん剤を使用します。熱性けいれんを頻回に起こす子どもさんには予防的に使う事もあります。

けいれんを起こしてしまったら・・・
1. あわてない・・・命に関わる事はまずありません。
2. 何もしない・・・口の中に指や箸をいれない。
大声で叫んだり体をゆすらないようにしましょう。
3. 楽な姿勢で・・・床に置き、服をゆるめ、ピン等の危ない物ははずしましょう。
4. 吐きそうなしぐさをみたら横に体を向け、喉につまらせないようにしましょう。
5. 時計を見て、手足の動きや、目、全身症状を医師に伝えれるようにしておく(余裕があれば)5分以上続くようなら119番しましょう!!
【この季節に多い食中毒、意外と・・・】
 例年この梅雨時期、食中毒が多いですが、肉はもちろん、お野菜にも大腸菌が意外に多く、みつば・もやしに多く検出されました。野菜もしっかり洗って調理するようにし、食中毒を防ぎましょう。 
【受付より】 麻疹風疹混合ワクチンについて
 5月からご予約をお受けできない状態が続いており、大変ご迷惑をおかけしております。MRII期のお子さんに関しては、一度ワクチンをされている為、免疫はある程度ついています。その為、ワクチン未接種の1歳のお子さんを優先的にさせてもらっていますのでご了承下さい。MRII期の接種期限は来年3月まであります。
【病時保育室みどりキッズより】 
 一身上の都合で保育士が一人退職し、7月から新しい保育士が入ります。内輪事ですが、退職する保育士に一言、「いつも子供達に優しく接してくれて、ありがとう。お疲れ様でした!」
 新しいスタッフを迎えても、保護者の方々、お子様の心に残る、笑顔あふれる保育・看護をしていきますので、今後ともよろしくお願いします。